首の骨鳴らし治療(頚椎スラスト法)
首をゴキッと鳴らすこの治療法、実に効果の高い施術方法だと思っていますが、非常にハイリスク・ハイリターンな治療法であり、厚生労働省から禁止されるほどです。
首というのは脊柱(背骨)の中で最も可動性が高く、様々な筋肉で支えられ太い神経や血管が通っており、この繊細な部分を治療するからこそ治療効果も高いのでしょうが、ひとつ間違えれば廃人にもなりかねない部分といえます。
関節の生理学という本の中でも
・歯突起(骨を焼いたときの仏にあたる部分)に骨折がおこれば、軸椎上の環椎が不安定となり前後にぐらつき、延髄を圧迫し、死の危険を招来する事になる
・環椎横靭帯が断裂したら環椎は前方脱臼をおこし、結果として歯突起が延髄を圧迫し、突然死をおこすことになる。(環椎横靭帯の断裂は歯突起骨折ほど一般的ではない)
・C
5(首を前に倒したときに一番でっぱるのが7番。その2つ上の骨)の下節面が鉤状となる前方脱臼でC
6の椎弓と椎体の上後縁で圧迫される。脊髄の損傷のレベルで対麻痺、四肢麻痺などの致命的な結果を生じる。
カパンディ関節の生理学P242より
というように書いてある。こうした事故はスラスト法の中では稀なことかもしれませんが、寝違えのようになるとかムチウチのようになる、もしくは横を向くのが辛くなる、手や背中がしびれるといった障害が出ることがあります。